積極的な演奏活動はされていないため、一部の音楽関係者たちから「幻のピアニスト」と称される、ピアニスト大竹淳子さんの演奏
第一弾(ショパン作曲、マズルカ ホ短調 Op.17-2)を先ほどナーブル音楽企画のYouTubeチャンネルより公開いたしました。
収録したのは2022年の夏の終わり。
大変お待たせしてしまいました。
この投稿の下に収録当時の投稿を抜粋して載せてあります。当時の感動、それはつまり下記の投稿内にもある「もはや大竹さんが弾いていることをも忘れさせる、そこにただ音楽がある」という体験が蘇ってきます。
来週はマズルカ ト短調 Op.24-1を、またその次にご主人でオーボエ奏者の辻功さんとのリーツ作曲、オーボエとピアノの為のコンチェルトシュトゥック Op.33を公開する予定です。
ナーブル音楽企画 演奏動画シリーズ Vol.44
大竹淳子 Junko Otake, Piano
F. Chopin: Mazurka e-moll Op.17-2
F. ショパン: マズルカ ホ短調 Op.17-2
収録: 2022/8/29 ナーブルホームサロン
録音エンジニア: 野武大誠
撮影・映像編集: TooNe Art Design トーンアートデザイン
ピアノ調律: 久保伸一
企画: Naable Music Planning 合同会社ナーブル音楽企画
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1980年ワルシャワのショパン国際ピアノコンクールの銅メダル。
これはピアニスト大竹淳子さんが、1983年に開催された第1回ドイツ・ショパン・ピアノ・コンクール(ダルムシュタット)で第一位、併せてマズルカ賞、ソナタ賞を総なめにしたときに、その演奏に対して1980年の ワルシャワ・ショパン国際コンクールの入賞者に値するとワルシャワの主催から銅メダル特別賞を受賞したときの、その銅メダルです。ワルシャワ・ショパン国際ピアノコンクール自体は年齢制限で受けられなかったとのこと。
今日の辻さんのお話で、ヨーロッパで大竹さんが演奏したとき、イギリスの批評家(実際ラフマニノフの演奏を聴いたことがある方)から「ラフマニノフ以来のピアニスト」と評されたことがあるとお聞きしましたが、とんでもない方がサロンで弾いてくださったえも言われぬ感覚がまだ残っています。
滅多に演奏会をされない大竹淳子さん。「幻のピアニスト」として大竹さんを追いかけていた方々もいました。
そのご主人が、読売交響楽団の主席オーボエ奏者だった辻 功さん。本当にとてつもなく素晴らしい演奏家。艶やかで、エレガント。オーボエの魅力に引き込まれたと同時に、やはり大竹さんと同じ、純粋に音楽の世界だけが見える尊い演奏でした。
私はどんなに素晴らしい演奏を聴いても、泣くほどの経験はないのです。今日は、大竹さんのショパンのマズルカOp.17-4で初めて涙が頬を伝いました。それはもはや大竹さんが弾いていることをも忘れさせる、そこにただ音楽があるというだけの衝撃的な体験があったからです。
大竹さんの楽譜は書き込みで音符が見えなくなるほど真っ黒でした。